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Stockholm Design Labの講義を聞いた記録『見ること、近づくこと』

2025.11.09

Column

※こちらの記事は 2025 年 11 月に執筆した記事を加筆修正したものです


さきほど「Stockholm Design Lab(以下 SDL)」のFounderで代表のビョルン・クソフスキーさんの講義(主催 AXIS)を聞きに行ってきました。生の感想が出てくるうちに記録をしておきたいと思います。


恥ずかしながら SDL のことは知らなかったのですが、たまたまAXISのWebを見ていたときに存在を知って、以前 SIGMA のリブランディングが発表されたときに猛烈な印象が残っていたのを思い出しました。私はこういった、誰かの講義やトークイベントをひとりで聞きに行くことを、昔はよくしていました。サッカーやフィジカル関係のはもちろん、ビジネスの類や、作家のもの、映画監督のもの、ブランドのもの、時には医師のトークイベントや、登山家のものに行ったこともあります。思い出せばどんどん出てくるんですが、私は人がプレゼンテーションするのを聞くのが好きなんです。


時を経て、あまり時間がないからなのか(これは言い訳です)めっきり行かなくなったということを、前日くらいにふと思いました。そういえば、昔は行きまくっていた。そんなワクワクの状態とちょっとした緊張感のようなものを持ちながら(完全にアウェイに感じていたからです)席に座りました。蓋を開けてみれば、本当に行って良かった。誰かを「見ること、近づくこと」には、その人物に関する/その人物が書いた本を読んだり、作品を見たり、Web を見たりするのとは全く異なる体験になるということを、また再び強烈な記憶として頭に刻んだように思います。


内容はもちろん面白くて、第一線でブランディングやデザインの世界で活躍されている、外国人の(なかなか会うことができない)方の話を直接聞くこと、挙動や話し仕方、言葉のチョイス、プレゼン資料を見ることはとても貴重で、そういった「場」に自分の身体を再び持っていけたことに喜びを覚えました。

EditingとDesigning

最近は思うに、世の中には「Edit」と「Design」という似た行為を表す2つの言葉があって、前者はどちらかということリテラルに情報と情報を関係づけ、後者はどちらかというとビジュアルに情報と情報を関係づけている。もちろんどちらの行為にも「言葉」というものは大切な意味を持つわけですけれど、SDLは、すでに世にある情報に手を加えることによってリブランディングやデザインという方法を用いているということがよくわかる内容でした。だから僕にはグッとくるんだと思う。


Edit と Design は近いようで遠く、遠いようで近い。エディター(編集者と呼ぶことが多い)とデザイナーは、リテラル的かビジュアル的か、どちらかというとどちらに偏っているかによって、どちらを名乗って仕事をするのかを決めている。しかしどちらにも、Edit能力もDesign能力も必要なのではないでしょうか。SDLは、そのどちらの能力も使って企業やブランドの"Re"(再定義)を行なっているように思いました。

美しいと感じる戦略とデザイン

それに加えて、クリエイティブ・エージェンシーのような集団には、アウトプットするビジュアルデザインの好みや、戦略的・情緒的に美しさを感じる感じないがあるかと思います。SDLの思想や方法論や含め、個人的に大好物でした。


ビョルン・クソフスキーさんが言っていた「戦略は問いで、デザインは答え。良い戦略があれば自ずとデザインには必然性が出てくる」という話は、これからも大切にしていきたいです。


人に"近づくこと"、すなわち肉眼で"見ること"の重要性を改めて感じたので、これからはもっといろんな人の話を聞きに行きたいと思います。