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絶賛開催中の世界陸上を見て。Background / Athlete の法則
2025.09.16
※こちらの記事は2025年9月に執筆した記事を加筆修正したものです
それはそれは世界陸上がおもしろいわけです。あれなんであんなに面白いのか、を考えました。3つの法則を軸に考察してみます。
Background / Athlete の法則
まず大きな違いとして、海外のアスリートは個人において「アスリート」というブランド商材を最大限に生かして、事前にそれらを経済的・社会的価値に変えている人がほとんどだなと思いました。
つまりそこが「大きな大会までの準備」のなかに"入っている"。競技パフォーマンスにおける身体や精神の準備と同じように「ブランド価値を上げておく」ということが彼らのキャリアの中に「当たり前のこと」としてリストに入っている。大会で成績を出した時や話題を読んだ時、結果を出した時にアスリートとしてのブランディングを事前に継続的にやっておくと、「その時」の価値が全く変わってきます。
特に、陸上などの個人競技は、アスリートとしての成績はキャリアそのもので、その価値を最大化するためにはSNSなどの運用に限らず、ブランディングをしておくというのが当たり前の発想として出てくるはずで、それは回り回って競技成績にも影響を与えます。
少なくとも、大会の時のみならず普段から継続的なブランド運用をしておくことで、ファンはBackgroundを知ることができます。それはこれからAIなどが台頭してくればしてくるほど「人間がやる意味」として大切な立ち位置を占めていきます。過去にどんなことがあったアスリートなのか、どれくらいの成績を残して、どんな価値観を持っていて、この大会はどういった意味を持つのか...Backgroundを知ることは、人間が競技を楽しむ上で死ぬほど大切です。
Athlete / Creator の法則
それをTVなどのメディアがやるのではなく、個人個人でクオリティをコントロールして、アスリート(のチーム)が運用する。至極当然のことを、身体のトレーニングと同じように、やっている。アスリートとフィジカルトレーナーといえばセットですが、同じようにアスリートとクリエイターというのはセットだと私は考えています。
スポーツという「対象」は、クリエイターさえ存在していれば素材はたまっていくようになっています。そこに過度な制約や権利関係を複雑にし過ぎてしまうと、アスリート(ブランドチーム)は自分の素材をためていくことができません。
素材さえあれば、そういうのが好きなアスリートは自らやればいいし、無理ならアウトソースしてそこに投資をすればいい。サプリメントに投資するのと同じように。
Creator / Championship の法則
競技大会側としては当然広報活動をしていかなければならないので、そこに予算を確保します。世界陸上という大会はそういう点で素晴らしいなと思いました。たくさんのクリエイターが被写体をアスリートに写真や映像を記録していくわけですが、そこにはできるだけ"センス"がある人がたくさんいた方がいいと思います。センスというのは、しっかりスポーツの文脈を捉えていて、現代的で、アスリートが自分のアカウントで使用したいと思える素材を制作することができる人、などと言えると思います。
"報道的に"ではなく、"コンテンツ的に"素材を生み出すことができる人も前者と同じくらいに必要ですから、そういったクリエイターが大会の中に入れているのかは、その大会が面白いかどうかを左右する大切なファクターのように思います。その素材がアスリートを通じて、あるいはメディアを通じて人々の記憶に残る循環を作るのも、大会側の責任だと思いました。